SAROが来るまでの動物たち(1) ピーチク太郎
我〈しもべ〉たる飼い主は、今、本居宣長とローレンス・ライトの『倒壊する巨塔―――アルカイダと「9・11」への道』という本を読んでいるので、ブログの記事に集中出来ないんだって。ということで、足元で横になっていた時、話してくれたのが、つぎのような思い出話だったんだよ。
ねえ、サロさん。サロさんは知らないんだけれど、サロさんが来るまでに、私の家にはいろいろな動物がいたんだよ。そうだなあ、一番昔だと、5,6歳の頃の、三毛猫のオス、ホガかな。三毛猫のオスというのはいないという話もあったけれど、記憶では白と茶色と黒ぽい色をしてたよね。一緒に住んでいたMさんが置いていった猫なんだけれど、これが大きな立派な猫で、私たちに褒めてもらおうと本当にねずみを取っては見せに来たもんなんだよ。草やバッタも好きでよく食べてたな。ホガホガとね。
そして、私自身が最初に飼ったのは、チビという君と同じような柴系のメス犬だったんだよ。小さな子犬のときから飼っていて、本当に温かくてかわいかったな。餌はご飯に味噌汁をかけて、時々、魚の骨なんか喜んで食べてたよね。ただ、メス犬だったんで、2度出産したんだ。 生き物を飼うということは実はとても大変なことで、ここでは話さないけれど、とてつもないトラウマを抱えたり、でもそのことで命の大切さを身にしみて知ったりもしたんだよ。
その後は、初代のピーチク太郎(十姉妹のオス)、二代目のピーチク(ローラーカナリアのオス)、そして、三代目の白金華のピーチク太郎だ。この後は、君が来るまでに、金魚だとか、カブトさんだとか、ハムスター君たちがいたわけなんだけれど、私は、これらの「高等」動物たちと付き合う中で、彼らの知能についてはつくづく感心してきたもんなんですよ。そのなかで、今回は、三代目のピーチク太郎について話をしましょう。
口ばしが真っ赤な白金華のピーチクは、私の部屋の本棚の上にかごがあって、そこで飼われていたんだ。そして、特別「手のり」というわけではなかったんだけれど、時々、かごの扉を開けて、部屋の中を自由に飛び回っていたんだ。―――そのため、今でも、私の古い文庫本の上には彼の白い糞の跡があるわけなんだよな(トホホホ)。ところが、ある日、ピーチクがかごの外に出ていることを忘れて私が部屋の窓を開けたら、ピーチクは外に飛び出してしまったんだ。私はとてもあわてたんだけれども、まあ、仕方がないので、窓のところにかごをつるして待っていたんだ。すると、なんと、ピーチクは、お腹でもすいたのかな、自分でかごの中に戻ってきたんですよ! それ以来、私たちは、天気のいい日になると、庭の物干し竿のところにかごをつるして、扉を開けてやる、すると、ピーチクは喜んで外に飛び出し、そして、屋根や木の上で一通り遊んでから、又、戻ってくる、ということになったんですよ。訓練された伝書鳩では当たり前のことでしょうが、あのちっちゃなピーチクがと思うと、いやはや、本当にすごいなと今でも思い出すんですよ。
サロさん。君は、ピーチクのように、おりこうさんかな。

ねえ、サロさん。サロさんは知らないんだけれど、サロさんが来るまでに、私の家にはいろいろな動物がいたんだよ。そうだなあ、一番昔だと、5,6歳の頃の、三毛猫のオス、ホガかな。三毛猫のオスというのはいないという話もあったけれど、記憶では白と茶色と黒ぽい色をしてたよね。一緒に住んでいたMさんが置いていった猫なんだけれど、これが大きな立派な猫で、私たちに褒めてもらおうと本当にねずみを取っては見せに来たもんなんだよ。草やバッタも好きでよく食べてたな。ホガホガとね。
そして、私自身が最初に飼ったのは、チビという君と同じような柴系のメス犬だったんだよ。小さな子犬のときから飼っていて、本当に温かくてかわいかったな。餌はご飯に味噌汁をかけて、時々、魚の骨なんか喜んで食べてたよね。ただ、メス犬だったんで、2度出産したんだ。 生き物を飼うということは実はとても大変なことで、ここでは話さないけれど、とてつもないトラウマを抱えたり、でもそのことで命の大切さを身にしみて知ったりもしたんだよ。
その後は、初代のピーチク太郎(十姉妹のオス)、二代目のピーチク(ローラーカナリアのオス)、そして、三代目の白金華のピーチク太郎だ。この後は、君が来るまでに、金魚だとか、カブトさんだとか、ハムスター君たちがいたわけなんだけれど、私は、これらの「高等」動物たちと付き合う中で、彼らの知能についてはつくづく感心してきたもんなんですよ。そのなかで、今回は、三代目のピーチク太郎について話をしましょう。
口ばしが真っ赤な白金華のピーチクは、私の部屋の本棚の上にかごがあって、そこで飼われていたんだ。そして、特別「手のり」というわけではなかったんだけれど、時々、かごの扉を開けて、部屋の中を自由に飛び回っていたんだ。―――そのため、今でも、私の古い文庫本の上には彼の白い糞の跡があるわけなんだよな(トホホホ)。ところが、ある日、ピーチクがかごの外に出ていることを忘れて私が部屋の窓を開けたら、ピーチクは外に飛び出してしまったんだ。私はとてもあわてたんだけれども、まあ、仕方がないので、窓のところにかごをつるして待っていたんだ。すると、なんと、ピーチクは、お腹でもすいたのかな、自分でかごの中に戻ってきたんですよ! それ以来、私たちは、天気のいい日になると、庭の物干し竿のところにかごをつるして、扉を開けてやる、すると、ピーチクは喜んで外に飛び出し、そして、屋根や木の上で一通り遊んでから、又、戻ってくる、ということになったんですよ。訓練された伝書鳩では当たり前のことでしょうが、あのちっちゃなピーチクがと思うと、いやはや、本当にすごいなと今でも思い出すんですよ。
サロさん。君は、ピーチクのように、おりこうさんかな。
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