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アホノミクスに対峙する「一般ピープル」の経済論(1)

 インフレと経済成長論
        ――― 一般ピープルにとってなにかいいことあるのかな?

    今回の参院選の争点は衆参の「ねじれ解消」→「決められる政治」の実現とか言われているようですが、勿論、その前に、安倍政権の〈政治〉・〈経済〉そして〈外交〉政策そのものの是非が問われなければならないことはいうまでもありません。

    国内政治に関していえば、安倍〈デジャアベ〉政権は、基本的人権・国民主権・平和主義という日本国憲法の原理・根幹を否定せんとする、極右的姿勢を鮮明にしています。基本的人権に関しては、自由権・平等権・社会権などに関わる個別的な案件はもちろんのこと、第97条(【基本的人権の本質】この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であって、これらの権利は、過去幾多の試練に堪へ、現在及び将来の国民に対し、おかすことの出来ない永久の権利として信託されたものである。)の全面削除という信じ難いその方向性のなかに、天賦人権論の〈本質〉そのものを否定しようとする安倍政権の本質が現れていると言ってよいでしょう。また、国民主権については、天皇の元首化をはじめ、要するに、一人一人の国民の〈主権者〉としての意識や権限を、明治憲法的な「天皇」観や〈国家主義的〉な「公共性」の観念によって統制しようとする姿勢を露にしています。そして、平和主義に対しては、9条を変え、国防軍と呼ばれる軍隊を組織し、若者たちを海外に派兵し、アメリカなどと協力して本格的な戦闘行為を行えるようにと目論んでいるのです。これらについては、後日、一般ピープルの視点から再度論評する予定ですが、今回のブログでは、マスコミによって相対的に多数の国民が評価ないし期待しているとされる「アベノミクス」について考えておきたいと思います。

     ところで、私は、野田政権の末期、次期政権を窺っていた安倍とそのブレーンがほのめかしていた脱デフレ策に注目していましたが、安倍政権の成立後の2012年12月26日、ツイッターで次のようにつぶやいています。

○ 「アベノミクス」(?)とか言う言葉が使われているようだ。まあ、私から言わせれば、政官財の癒着によって国民から抽出した金を身内にばら撒く古い「自民党政治」と、格差を生み出した新自由主義的な「小泉政治」とのミックスということだ。正確にいうならば、すでに破綻した、そして、今後も失敗を約束されている、「アホノミクス」と呼ぶべきものだ。

     人間考えることは同じで、今流行の「アホノミクス」という言葉を私自身も考えついていたというわけです。私のこうした評価は三本目の矢たる「成長戦略」が示された後の現時点においても基本的に変るところはありません。しかし、この6ヶ月間、マスコミは、アベノミクスへの期待と「成果」を盛んに報じてきたのでした。最初は、株高と円安でした。しかし、株高によって一般ピープルの生活はどうなったというのでしょうか?! また、円安によって、一般ピープルの生活はどうなったというのでしょう?! つまり、一般ピープルの負担に基づかざるを得ない金融緩和と財政出動と言う〈形態〉的操作によって、〈誰〉が利益を得たというのでしょうか。各人は、胸に手を当てて、じっくり考えてみるべきです。確かに自動車をはじめとする一部の輸出関連企業の業績は上昇したのでしょうが、その反面、石油をはじめとする輸入関連商品の価格の高騰によって、一般ピープルの生活は窮地に立たされつつあるのです。

     また、最近、アベッチは、〈雇用増大〉や〈景気上昇〉に関連する具体的な数字を挙げながら、景気は「良くなっている、良くなっている」と、我々を言いくるめようとしています。しかし、このアベッチの言葉に真実はあるのでしょうか。勿論、最近のある調査では、逆に、80%を超える人々がアベッチの主張する〈景気上昇〉に対して「実感がない」と答えているのです(「実感がある」は12.6%)。これはどうしたことなのでしょうか。

     まず、数字というものはそのまま信じてはいけないということなのですが、こうした数字によって示された〈雇用増大〉について、共産党の志位委員長は次のように述べています。
  「フジテレビの党首討論会。安倍さんは、雇用を昨年比で60万増やしたといつも自慢します。私は、増えたのは非正規雇用で116万人。正社員は47万減っていると指摘しました。正社員から非正規社員の置き換えがおこっているのが現実です。 人間の使い捨てをもっとひどくするのがアベノミクスです。」 (ツイッターより)   
     私も、時々、総務省統計局のHP(http://www.stat.go.jp/index.htm)を覗きますが、たとえば、その「労働力調査(基本集計) 平成25年(2013年)5月分 (2013年6月28日公表)」の一部だけを見れば、アベッチの主張を裏付ける数字を発見できます。しかし、雇用形態の〈推移〉をより詳細に見ると(つまり、5月速報値と「詳細集計・年齢階級・雇用形態別雇用者数ー全国」のH.24年4~6月における非正規労働者数を比較すると、1891-1775=116万となります)、志位委員長のような指摘が可能となるのです。どちらにしても、正規労働者が47万人減少し、生涯賃金がほぼ正規労働者の4分の1と言われている非正規労働者が激増しているわけですから、我々一般ピープルが雇用情勢に明るい展望を感じるわけがないのです。
     また、「日銀短観」(6月)―――私自身は、イスタブリッシュメントの仲間内による参院選向けプロパガンダでしかないと思っているのですが―――でも、数字上は、大企業を中心とする業績の上昇傾向を見ることが出来ます。しかし、そもそも、数値で示された経済成長率に一喜一憂するなど、イスタブリッシュメントの「ヘゲモニー」に屈するだけの話で、経済学の常識から言っても、ほとんど、そのまま信じるに足りないものなのです。たとえば、実体的根拠なしに、通貨供給量の増加(量的緩和)によってインフレが引き起こされた場合、取引量に変化がなければ、それだけで、数値上、経済成長率は上がるのです。(→アベノミクスの「成果」?)一般ピープルにとって、それは一体何を意味するというのでしょうか。(→たとえば、一般ピープルの乏しい所得と資産の実質的目減りです!)
    さらに、分配の問題があります(分配の「公平性」については後日論ずる予定です)。どこの国にも、富裕層こそが経済成長を牽引すると主張しつつ、人為的に作り出された貧困や経済的格差を正当化する輩が存在するものですが、この点こそ、一般ピープルの生活の質を決定する大きな要因となるのです。最近話題の(200兆円を超すと言われる)「企業の内部留保」の問題もこうした分配の問題に関連するのです。また、人口の1%が全体の40%の富を支配するアメリカとか、人口の0.02%が全体の70%の富を支配する中国とかが話題となっていますが、こうした国における数値上の〈経済成長〉が一般ピープルにとって何を意味するのかは、具体的に、じっくり検証すべきことです。つまり、単純な数字上の経済成長など、一般ピープルの生活にとって直接〈良きこと〉などではないのです。
    さらに、こうした経済成長優先の経済政策が、これまで、いかに日本人の生活を悲惨で、貧しいものにしたかも重大な点です。安倍自民党は、「ブラック企業」として勇名を馳せているワタミの元会長・渡邉美樹を党公認としていますが、安倍自民党の経済政策の「理念型」の一つがワタミにあることは忘れてはならないことです。ツイッターで見つけた、渡邉美樹の「名言」を一つ紹介しておきます。
    「なぜリストラされるのか。それは能力がないから、努力が足りないからです。つまり、「テレビを観ている暇があったら勉強しよう」ということです。勉強すれば、絶対にリストラなんか受けません。リストラされるのは、リストラされる側の責任なのです。」
   
     過労死、ストレス、パワハラ・・・、〈経済成長〉を求めて死ぬまで働かされることを「理念型」とする日本の労働現場の悲惨さを、私たちは再度振り返り見る必要があります。経済活動が、一般ピープルの〈経済的福利〉の増進と切り離された時、それは「虚偽」の世界へと転落するのです。また、経済活動が(人間もその中の一部に他ならない)自然環境を破壊し、自然との調和的関係から外れた時、それは又その本来的な意義を失うのです。経済成長は、こうした視角に基づいて規制・調整されなければなりません。こういう視点に立ったとき、アベッチの原発に対する姿勢などは、既得権益の擁護にのみ走った、全く「未来」のないものと見えます。総じて、彼の「成長戦略」が空虚なものに感じられるのは、要するに、一般ピープルの人生を幸せなものにするとは考えられないからです。(勿論、彼らが統括する秩序の中における1%の支配層として、既得権益と支配権をわがもの顔に行使することに「幸せ」を感じるというのであれば別でしょうが。)

    実は、私自身は、ケインズ主義的政策(ケインズ主義的福祉国家)への「一定」の評価の上に立っている―――すなわち、本源的・実質的な経済的「合理性」に基づいて、資本主義的な市場経済の「矛盾」(あるいは「市場の失敗」)に対応するためには、たとえその結果として国家の「財政危機」がもたらされるとしても、政府による蓄積と正統化機能(あるいは、「資源配分・所得再分配・景気調整機能」)は必然化せざるを得ないと考える―――のですが、安倍政権が目指しているものはと言えば、真っ当なケインズ主義的な「公共投資」政策とは到底言えないものであり、また、その「金融緩和」策は、とても実体経済の回復につながる「呼び水」的な可能性を孕むものですらなく、ただただ、一般ピープルの負担に基づき、一時的に、一部の大企業と資産家のビジネスチャンスを生み出すだけのものとしかいえないと思うのです。
     同じ金融緩和策と言っても、あのバブル期においては、日本の実体経済は非常に堅調だったのであり、たとえば、対米黒字は未曾有の水準にあったのです。すなわち、当時の政府・日銀及び国内金融資本の共同謀議たる金融緩和政策は、実質的な好景気を背景に行われたのでした―――勿論、その欲の皮の突っ張ったマネーゲームによって、本来ならば、国民生活の質的な向上を実現しうるはずだった国民の勤労によって生み出された果実は、泡の如く吹き飛ばされてしまったのですが。それと比較すると、現在の状況は全く異なっています。すなわち、例の「異次元」の金融緩和ーインフレ政策は、実体経済の裏付けなど全くない、究極のインフレ政策であり、ただただ、名目上の経済成長を生み出すものにすぎないのです―――それは、一見、不況脱出を目指すポリシーミックスの一変種の様にも見えるのですが、元々、「その副作用を心配する」などと言って済む水準の代物ではないのです。そして、その根っからのマネーゲーム性によって、かろうじて帳簿上は存在し続けているわが〈一般ピープル〉の資産・資金さえも、マジで(!)、一部の金融資本あるいは国外の金融資本に移転させられてしまうことになる可能性が大であると考えられるのです。

     またまた、長くなってしまいました。もう止めます。なにしろ、我々一般ピープルは、自分の生活に即しつつ、自分の頭で「アホノミクス」を評価しなければならないのだと思います。御用エコノミストの甘言に乗せられてはいけません。竹中! 気持ち悪いぞ! まだ言うか! 

 ――― サーバントさんは、僕が地面の近くで生活しているからって心配しているんだけれど、僕の鼻でも放射能は分かんないんだよね。関東地方も汚されているんだって
※昨日の第一稿で、5月速報値の非正規の職員・従業員数に転記ミスがありました(1891→1981)。訂正しておきます。(7月13日)
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SARO MURIKI

Author:SARO MURIKI
おりこうさんのワンワンです。年齢は、2018年11月現在満12歳です。見てのとおりの柴ですが血統書はありません。性別はオスで、飼い主には、朝夕、45分ずつ2回の散歩を義務付けているVIP犬、正確に言うと、VIDです。文句あっか?!

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