国芳・国貞展と都庁からの展望――大江戸散歩2016

 髑髏彫物伊達男(スカル&タトゥー・クールガイ)
    ―――「骸骨(スカル)」は真田の「六文銭」?


俺は〈国芳タイプ〉じゃねえが、国芳>国貞とは思う!
DSC_4375 (1)


   
   ※このところ、「農作業」と「身辺整理」を一日の日課と定め、時に本を読んだりしておりました。ところが、昨日、このところ更新できていなかったブログが急に書きたくなりました。ということで、今回は、5月の「大江戸散歩」について紹介しておきます。

   5月12日、友人に大相撲5月場所のチケットを取ってもらい、上野で待ち合わせました。しかし、JRには遅れが出ていました。人身事故をも含め、最近の鉄道は本当に〈事故〉が多いと思います。やはり、現在の社会的風潮が生み出すプレッシャーやストレスが原因になっているのでしょうか。皆さんはどうお考えでしょう。ところで、本来ならば、相撲見物の前に「船遊び」もと考えていたのですが、なんと船も運休ということで、その代わりに、前から気になっていた、「ボストン美術館蔵 俺たちの国芳・わたしの国貞」展を見に行くことにしました。

   展覧会場は、平日にもかかわらず、たくさんの人で賑わっていました。展示は、ボストン美術館との関係も考慮したのでしょうか、相当「気合の入った」構成が感じられました。そして、劣化をほとんど感じさせない鮮やかな色彩で〈当時〉の最高水準の浮世絵版画を堪能させてくれました。さらに、『図録』が素晴らしい出来栄えで、「印刷でここまで?!」と思わせる素晴らしい色彩で出品全作品を掲載し、また、「コラム」や「解説」などが心憎いばかりの充実ぶりでした。『図録』を入手して、これほど満足したことはありません。

   ところで、私の問題関心と重ね合わせてこの展覧会を振り返れば、やはり、ポスターにも採用されている国芳の「国芳もやう正札附現金男野晒悟助(しょうふだつきげんきんおとこ のざらしごすけ)」が最も興味深いものだったといえます。すなわち、鳴かず飛ばずだった国芳が人気を博することになった契機は、当時の江戸における『水滸伝』ブームを背景にした「通俗水滸伝豪傑百八人之一人」シリーズであったということなのですが、「一幕目の一 髑髏彫物伊達男」のコーナーには、こんなことが書いてありました。

 「江戸の人々が血眼になって読んだ小説に登場する、強きをくじき弱気を助ける好漢(男のなかの男)に、江戸の人々は熱狂した。命を捨てても信義を重んじる男たちと、自分を重ねて悦にいるのだ。美男子揃いの任侠の徒は、髑髏模様の着物を羽織り、二の腕から倶利伽羅紋紋を妖しくのぞかせる。そんな背徳(パンク)の風体こそが、伊達男の証であった。」

   私自身は、野暮な田舎者で、江戸の〈伊達男〉とは異質な存在と自認してはいるのですが、それにしても、この人物像には興味深いものがあります。とりわけ、「強きをくじき弱気を助ける」といった価値意識です。幕末の江戸の雰囲気がどのようなものであったのかは想像する他ありませんが、あの『水滸伝』(梁山泊の百八人の豪傑)に江戸の一般ピープルが熱狂したとすると、当時の政治家さんやお役人そして御用商人たちの有様もおおよそ想像できるというものです。そして、江戸の一般ピープルの間では、『水滸伝』の盧智深や李逵など、「荒事」派(?)の人物に人気が集中していた可能性が高いのではないかと想像したりするのです。もちろん、日本には、『将門記』や『平家物語』や『曽我物語』が存在し、「ばさら」とか「かぶき者」の伝統もあり、また、最近の流行りで言えば、「六文銭」(三途の川の渡し賃)を旗印にした「赤備え」の真田武士との類似性も考えられるでしょう。しかし、『水滸伝』ブームを媒介としたこの「スカル&タトゥー」の伊達男たちは、〈時代の転換点〉に登場した、新しいタイプの人物像といえるのかもしれません。こうした江戸の一般ピープルの価値意識と「ポピュリズム」や「エリーティズム」との関連については、私自身、考えることもあるのですが、その点については、また、回を改めたいと思います。

   それにしても、評価は様々としても、あの高度な「美術品」が〈蕎麦〉二〜三杯分の値段で買えたと言うのですから、江戸の庶民文化のレベルがいかに高かったのかが窺われるというものです。



都庁・展望室より。富士山は見えませんでした
DSC_4360.jpg


   ※展覧会場を出て、近くの蕎麦屋で友人オススメの一枚290円の盛りそばを2枚食べた後、これまた、友人オススメの〈東京都庁・展望室〉に向かいました。この展望室は、庁舎45階、地上202mのところにあり、まさしく、東京を一望できる場所なのです。富士山が見えなかったことと海から遠いことが欠点といえば欠点ですが、何しろ、無料でこの眺望を楽しめるのですから、大変ありがたいことです。外国人観光客の間では有名なようで、エレベーターでは、私たち以外は全て外国人という状態でした。

   ところで、地下鉄の改札を出て、私の若い頃には絶対になかった長大な〈地下通路〉(ちょっと金のかけすぎじゃない!)を通って、あの〈機械〉の如き威圧的な都庁舎の前に出ると、コスプレをしたマック赤坂氏らしき人物が舛添知事を批判していました。それにしても、この間の、舛添の行状(「公私混同」ー「政治資金の私的流用」などとその後の対応)はコメントする気も起きないくらいの〈低劣さ〉です。また、舛添だけではなく、国政の連中の中にも、2020年東京オリンピック招致に関連する「ワイロ疑惑」など、国民の税金を「違法行為」に投じた同じ穴の狢がゴロゴロしているようです。私は、しばしば、日本の国政も〈悪質〉な町内会みたいなもので、「顔役」と自認しているゲスどもが、「町内会費」を仲良しのお友達の仕事に回して儲けさせたり、仲間内で私的に飲み食いしたりしているようなものだと感じてきたのですが、東京オリンピック招致の件もこの例に漏れないようなのです。「ワイロを渡さないとオリンピックを招致できないのだから仕方ない」などという意見も存在しているようですが、そんなオリンピックなどはやらない方がスポーツのためなのです。東京都民の皆さんは、どう考えるのでしょうか。

   とにかく、今回行った都庁の「主」=舛添は、『水滸伝』に喩えれば、悪役〈高俅〉みたいな存在でしょう。アベも同様ですが、民衆の苦しみをよそに、民衆から金をしぼりとり、自分あるいは仲間内を富ますことしか考えていないのです。いい加減にしてほしいものです。 



五月場所は〈熱戦〉が多かったと思う!
DSC_4373.jpg

   ※最後は、両国国技館でした。今場所は、稀勢の里の健闘もありましたが、実力通り、白鵬の全勝優勝に終わりました。ただ、全体的に、今場所は熱戦の好取組が多かったように感じます。5日目も、結びの一番で、勢が鶴竜を投げ飛ばした時には、館内は異常な雰囲気に包まれていました。ナマで見ていて良かった!そんな一瞬でした。ただ、照乃富士が心配です。休場して十分に膝を直し、再起を期すべきと思います。それでなければ、大器を育て損なうのではないでしょうか。

   
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

SARO MURIKI

Author:SARO MURIKI
おりこうさんのワンワンです。年齢は、2016年11月現在満10歳です。見てのとおりの柴ですが血統書はありません。性別はオスで、飼い主には、朝夕、45分ずつ2回の散歩を義務付けているVIP犬、正確に言うと、VIDです。文句あっか?!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
ワン・クリック・エリア
おもしろかったらクリックしてね!
にほんブログ村 犬ブログ 柴犬へ
にほんブログ村 にほんブログ村 格闘技ブログ 剣道へ
にほんブログ村 にほんブログ村 政治ブログ 平和へ
にほんブログ村
リンク
QRコード
QR
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる