武田アナの狼狽ぶりにNHKの現状を見た

天皇の「生前退位」と「皇室典範」の改定
 ―――アベ政権の「言論統制」と「明治憲法」体制への執着!


   ※読まなければならない本もあるので、当分、時事問題へのコメントは差し控えようと考えていました。しかし、一昨日の「ニュース7」における武田アナのあまりの狼狽ぶりを見て、これはそんなことは言っていられないとキーボードを叩くことにしました。

   事情はこうです。つまり、明仁天皇の「生前退位」に関する「ニュース7」のスクープ報道の中で、「皇室典範」の改正に関連する部分について、これまでの訂正とは全く異なった大慌ての様子で(!)、「皇室典範の改正〈などで〉」云々と、おそらく、官邸から連絡が入り、その意向をそのまま伝えるといった様子で、訂正を行ったのでした。それを見て私は、すぐに、女性天皇制に対するアベたちの否定的反応を思い浮かべました。そして、昨日、朝刊を見ると、やはり政府はこの問題を「皇室典範」の改正によってではなく、なんらかの「特別法」の制定によって切り抜けたいと考えているらしいのです。

   武田アナの尋常ではない狼狽ぶりを見て、私が感じたのは以下の2点です。一つ目は、アベ政権のマスコミに対する「言論統制」がいかに苛烈を極めているかです。池上彰氏は「最近までは権力を持つ側は『メディアに圧力をかけてはいけない』というのが共通認識でした。(略)ところが、安倍政権になってからは、自民党はおもなニュース番組をすべて録画して、細かい部分まで毎日のように抗議し、訂正を求め、注文をつけてくる。すると、テレビ局は『面倒くさい』となる。対応が大変で、次第に『文句を言われない表現にしようか』となってしまうのです」 (『LITERA』(7月6日)、「 池上彰が政権のテレビへの圧力を明言」:http://lite-ra.com/2016/07/post-2389.html )と述べていますが、そうした現実を目の当たりにしたわけです。これは、自由民主主義的価値観とはまさしく正反対の、アベ政権の〈ファッショ〉的性格を露わにするものです。現場の報道関係者の〈覚悟〉のほどが試されているといえましょう。

   二つ目は、アベ政権の「大日本帝國憲法」体制への執着ぶりです。すなわち、アベ政権は、「大日本帝國憲法」第2条に規定された天皇の「皇男子孫」による継承を何としても維持しようと狙っているのです。つまり、「大日本帝國憲法」と同時に制定された旧「皇室典範」(第1条)では「大日本國皇位ハ祖宗ノ皇統ニシテ男系ノ男子之ヲ繼承ス」と規定され、また、戦後の現「皇室典範」第1条においても「皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する。」と、いわゆる「男性天皇」制を規定しているのですが、ポイントなのは、「日本国憲法」(第2条)では「皇位は、世襲のものであつて、國會の議決した皇室典範の定めるところにより、これを繼承する。」とあるだけで、「女性天皇」も「生前退位」も、「憲法」を改定しなくても、「皇室典範」の改正によって可能だということなのです。しかし、アベたちにとって、「皇室典範」の改正論議に必然的に出てくる、「大日本帝國憲法」体制を否定する「女性天皇制」の問題は、疎ましくて仕方がないのでしょう。

   ところで、明仁天皇と美智子妃の、アベたちとは対照的な、「日本国憲法」(象徴天皇制=国民主権、基本的人権の尊重、平和主義)への「思い」についてはこれまでも度々報道されてきたところです。そして、「女性天皇」を認めない「男系天皇」主義が、推古・持統天皇をはじめとする女性天皇の存在という歴史的事実とはもちろんのこと、男女の本質的平等を規定する「日本国憲法」の精神とも相入れないことは自明のことといえましょう。また、同じ人間でありながら、職業選択の自由をはじめとする基本的人権が保障されていない現在の天皇家の人々の在り方は、あまりにも理不尽と言えると思います。当然、「生前退位」は認められなければならないはずです。また、戦争と平和に対する天皇家の人々の〈思い〉についても想像するに難くありません。すなわち、天皇を自らの政治的目的のために利用しつつ、日本国民を無謀な侵略戦争へと導き、膨大な犠牲と破滅的危機を招いた東条たちへの批判的眼差しです。そもそも、東条一派やその後継者たちの天皇に対する意識は、天皇家の人々に対する「思い」―――ある意味で、本当に気の毒ではありませんか!―――なのではなく、天皇の権威を政治的に利用しつつ、国民を権威主義的に統制・支配することにあるといってよいのです。まさしく、天皇の権威を政治的に利用して国民をひれ伏させ、それを後ろ盾に自らへの批判を封殺しつつ、「天皇陛下、万歳!」と音頭をとる戦前の指導者たちの姿です。

   このように考えるならば、あくまでも推測の域を出ないとはいえ、明仁天皇の真意は、「日本国憲法」を維持し、さらには、「皇室典範」をより「日本国憲法」の精神に適合したかたちで改正してほしいということなのではないでしょうか。こうした観点については、『LITERA』7月14日、『天皇の「生前退位」は安倍改憲への抵抗―――明仁天皇の『生前退位の意志表明』は安倍政権と日本会議の改憲=戦前回帰に対する最後の抵抗だった!』(http://lite-ra.com/2016/07/post-2416.html)も、是非ご参照ください。

   


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SARO MURIKI

Author:SARO MURIKI
おりこうさんのワンワンです。年齢は、2016年11月現在満10歳です。見てのとおりの柴ですが血統書はありません。性別はオスで、飼い主には、朝夕、45分ずつ2回の散歩を義務付けているVIP犬、正確に言うと、VIDです。文句あっか?!

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