恥ずかしながら宮本選手の突きについて

剣道の判定(審判)は本当に難しい
  ――剣道全日本選手権・準決勝(宮本×勝見)を見て思ったこと



   11月3日の剣道全日本選手権から2週間が経ちました。決勝戦での勝見選手の目にも留まらぬ鮮やかな小手打ちが記憶に蘇ってきます。その一方で、準決勝の一戦については、あの宮本選手の突きに関していろいろな議論もあるようです。私自身は、今回の判定について特段異論があるというわけではなく、あれだけ間髪を入れずに3本の旗が一斉に上がると、「そうゆうものなのだろうな」と思う他はないと感じています。大体において、自分自身が審判をした時のことを考えても、また、実際の試合や一本集の映像などを見た時のことを考えても、とても自信をもって判定を語ることなど私には出来ません。勿論、素人目からしても明らかにおかしいと思う事例もあります。しかし、微妙な判定については、実際に「見えている」というよりは、自分自身の(打ったり打たれたりした)経験から「感じ取る」といったほうが真実に近いとも思われます。ですから、私自身が「体感」していない高度な駆け引きや技についての判断はそもそも難しいのです。というわけで、今回も録画を繰り返し見てみましたが、宮本選手の突きか勝見選手の面かについて、私自身が「判定」を下すのは難しいと感じました。

  ただ、その難しさとは、要するに、「先行」した宮本選手の突きは一本ではないのか、ということに他なりません。この点について、テレビの解説者栄花直輝八段は「残心が取れなかった」という表現をしていました。ただ、勝見選手の面は宮本選手の残心の動作よりも早いタイミングのものでしたから、例えば、相面で、先んじた面が不十分で「後発」の面がより集中力の込もった素晴しいものであった場合と同様の判断であったのかも知れません。こうした意味合いにおいて、宮本選手の突きは「流れていた」と言う見方もあるようです。しかし、突いた時あれだけ竹刀が曲がっているのですから、若干の「流れ」があったとしても、「不十分」というほどではなかったとも考えられます。例えば、防具無しで真剣だったと想定すると、宮本選手の突きの後、勝見選手の〈後発〉の面があのような素晴らしいものであり得たかは疑問と言えましょう。しかし、同様に、なんらかの防具(喉輪や鎖垂など)を身につけていたと想定すると、確かに、宮本選手の突きは不十分なものとなり、兜をも割る勢いの勝見選手の面に利があると判断できるのかも知れません。あるいは、そもそも、たとえ打突部位を「的確」に捉えているように見えても、相手がそれによって真っ直ぐ後方へ仰け反り反撃できないようでなければ一本にはならないのかも知れません(そうであるなら、危険ですが、突きへの対処方法も考えられる?)。いろいろ考えてはみましたが、結局、私には判断できないということでした。

   剣道の判定(審判)は本当に難しいものです。ただ、私の個人的な希望を言わせてもらえるなら、「あれはどうなんだ」と注目を集める判定については、事後でも良いので、審判長や剣道連盟から〈公式〉な「説明」が為されも良いのではないかと思うのです。もちろん、フィギュアスケートや体操などの得点結果について審判がいちいち説明することはありませんから、必要ないといえばそう言えなくもありません。しかし、大相撲やプロ野球などにおいては、微妙な判定については、審判から観衆に説明が為されています。競技の性格によって一概に言えませんが、熱戦の結果としての〈勝敗〉について、観衆が〈納得〉するということは大切なことだと思うのです。そして、そのことが、競技としての信頼性をより高め、より幅広い観衆や競技人口の増加にもつながると思うのです。つまり、私のように、漠然と「そうゆうものなのだろうな」と思っている状態というのは必ずしも「健全」であるとは言えないと思うのです。言語化することの是非はあるのでしょうが、集中力溢れる素晴らしい一本に感動する為にも、観衆の「何故?」に応えてもらうことはできないのでしょうか。是非お願いしたいものです。

   現在素振りをやっている程度のわが身ゆえ、この件についてブログに書くことをためらっっていましたが、観衆の一人としての感想を記しておきたいと思います。


【追記】試合経験のある程度多い人が、ああしたタイミングでの、瞬時ではあるが時間差のある打ち合いの場合、〈後〉の方に旗が上がることが多いと話していました。強いて言うなれば、「肉を切らせて骨を断った」ということなのかもしれません。それにしても、今回の「突き→面」の時間差は微妙だと感じます。11月21日記

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SARO MURIKI

Author:SARO MURIKI
おりこうさんのワンワンです。年齢は、2016年11月現在満10歳です。見てのとおりの柴ですが血統書はありません。性別はオスで、飼い主には、朝夕、45分ずつ2回の散歩を義務付けているVIP犬、正確に言うと、VIDです。文句あっか?!

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