それでも楽天的な方がいい?!―朝鮮半島情勢について

最大のリスクはトランプとアベということで
 ―――真っ当な感覚なら、両者からの先制攻撃はないでしょう?!



  
   ※昨日はキャベツと白菜を植え付け、今日はレタスの予定だ。農作業の疲れは却って睡眠を浅くする。朝4時半に目が覚めて、気になっていたトランプの国連演説を聞いてしまった。

   トランプ演説の北朝鮮に関する部分は、40分間ほどの演説の前半15分ぐらいのところから約5分ほどで、横田めぐみさんについても言及されたが、あまり切迫感のあるものには感じられなかった。危ないのはベネズエラの方だ。また、全体としての印象は、言葉と現実の乖離が甚だしく、あの手の政治家は恥知らずでなくてはできないのだろうとつくづく感じた。トランプ政権の経済的・軍事的現状に対するフェイク的自画自賛から始まり、国際社会における自らの正当化のために用いた「美辞麗句」は、彼にとってはまさしく双刃の剣である(反トランプ陣営が依拠する)アメリカ建国の理念であったり、戦後のウソにまみれた「冷戦」時代のイデオロギーであったりというわけだ。また、「アメリカファースト」についても、結局、「あなた(他国の指導者)たちも同じでしょう」と、〈ナショナリズム〉の〈無反省〉的な理解に結びつけるといった具合で、〈国際協調主義〉に基づく国連の場における常任理事国に相応しいものとは到底思われない代物だった。最後は、アメリカを再び偉大な国にするためにと、その精神の復興を仰々しく述べた後、"God bless USA!"で締めくくったのだった。私が感じる限りにおいては、トランプこそが差別と武力の誇示によって、主権と安全と繁栄を、人間の尊厳と友愛を、そして、自然と地球環境を危機に陥れているとしか思われないのだ。会場でのパラパラとした拍手も印象的だったが、それもイスラエルやどこかの独裁的国家の「力ある人々」が主だったように思われる。いやはや、言葉の虚しさを感じさせる時間だった。

   さて、朝鮮半島の危機についてだが、私の印象では、そんなに差し迫ったものではないように感じられるのだ。そんなに危なければ、株価も上がらないし、アベも花見や解散総選挙などをするはずはない。この「朝鮮半島の危機」は、アメリカの世界戦略に協力するとともに、日本の経済を「戦争経済」化(国民の税金を大量に軍事関係に投入)し、〈アベ友〉の経済的利益を増進させようとする仕掛けに他ならないと思う。そして、その先には、まず、南アジアや西アジアそしてアフリカに投入される「自衛隊」員の犠牲が危惧される。しかし、最初の犠牲者は、おそらく、東アジアー朝鮮半島におけるそれではない。

   朝鮮半島情勢を理解しようとすれば、米・韓・朝・中・露・日の6カ国間の複雑な関係の把握が必要だ。とりわけ、現在の「北」による核兵器とICBMの開発についていえば、いわゆる「イラクやリビアの教訓」―――「北」が核兵器の開発・保持を断念すれば、体制が保証されるというわけではない―――の他に、中朝関係の変化とその背後にある米中関係の緊密化が大きいと思う。一言で言えば、朝鮮戦争の盟友であり、参戦条項を持つ中朝友好協力相互援助条約の締結国である中国に対する信頼感(対米抑止力)の喪失だ。そうした中で、「ならず者(テロ)国家」としてその存在をあくまでも認めず、〈武力による政権打倒〉をも視野に入れているアメリカ、そして、中国を含む国連安保理決議に反しても、これまで主権国家に対する国際法違反の先制攻撃を繰り返してきたアメリカに対して自前で〈抑止力〉としての核を持とうとしている「北」、そんな両者の駆け引きが眼前で展開されているのだ。そこには、まず、現状を〈武力の行使〉なしに収拾しようとするのかどうかという判断、すなわち、〈武力の行使〉なしに朝鮮戦争の終結―――平和条約の締結から南北朝鮮の統一―――へと向けた『対話』を始めるのかどうかという判断があるはずだ。いうまでもなく、国際紛争を〈平和的〉に解決しようとするならば、『対話』が必要ということになるだろう。

   それでは、そうした意味での『対話』の条件として、〈核兵器〉の開発と保持を打ち出してきた北朝鮮にそれを断念させることはできるのだろうか。ここで盛んに論じられているのが、狭い意味での「対話」と「圧力」だ。まず、「対話」についていえば、いうまでもなく、「北」が核兵器の開発・保持を断念すれば、アメリカが現体制の存続を保証するという〈国際的〉な合意と遵守が可能かどうかが鍵となる。しかし、アメリカがハイテク兵器や核兵器による先制使用をすらちらつかせている現状においては、それは非常に難しいと言える。そして、もしそれが可能になるとすれば、それを保証する国連や中露の役割が非常に大きなものとなるはずだ。

   他方、アベなどが盛んに主張する、「圧力」=経済制裁や軍事的威嚇の効果はどうなのだろうか。まず、経済制裁については、これも大変難しい。例えば、ウクライナやシリアなどでの米露間の対立を考えれば、アベとも”仲良し”といわれるウラジミールが、アメリカからロシアにも加えられている「経済制裁」に本気で取り組むとは到底考えられない。このことはもっと親中的な政権を期待していたかもしれない中国についても言えて、自国に深刻なカオスをもたらすであろう現政権の暴発や崩壊を引起こすほどの制裁(石油禁輸)が支持されることはないだろう。

   最後に、軍事的な「圧力」であるが、これは、あくまでも、「権力政治」の論理に従って動くアメリカの〈軍事的選択〉の帰趨にかかっている。まず、前提となるのが、自滅を意味する「北」の先制攻撃は「死なば諸共」的な状況にならない限りあり得ないということである。また、「北」に対してアメリカが〈核〉による先制攻撃を行うことは、隣国の韓国・中国・ロシアが許すはずがない。すると、あり得るのは〈ハイテク兵器〉などを使った先制的な奇襲攻撃で、反撃の間も無く北朝鮮を制圧するというものだ。しかし、イラクなどと違って、その成功可能性は賭けるに値するほどのものではないらしい。最悪の場合は、ソウルや東京が「火の海」になるからだ。つまり、彼らお得意の「権力政治」の論理に従っても、合理的に考えれば、〈軍事的選択肢〉は威嚇以上のものにはなり得ないのだ。そもそも、現在の核大国が、その特権を保持するために核兵器の拡散を禁止しようとしても、その依拠する「権力政治」の論理からすれば、その拡散を防ぐことは極めて困難だ。実際、アベが対中包囲網形成のために握手しようとするインド、また、誰一人その保持を疑うことはないだろうイスラエル、さらに、「北」の脅威に対する抑止力として〈核武装〉を堂々と主張している我国の「権力政治」信奉者たちなど、その欺瞞的な二重基準の有様こそがそのことを証明している。〈核抑止力〉が戦争を防ぐというなら、北朝鮮だけではなく、すべての国が核武装すれば良いことになってしまうだろう。

    要するに、必要なのは「権力政治」の論理そのものとその過去・現在・未来に対する批判的想像力なのだ。そして、その基本的方向性は、世界の多数の国々によって国連で採択された「核兵器禁止条約」などに見ることができる。詳しくは述べないが、「権力政治」観や「核抑止力」論に一般ピープルにとっての未来などないのだ。確かに、北朝鮮の核武装は人類の、生命全体に対する脅威に他ならない。しかし、だからと言って、実際に核兵器を広島と長崎で用い、しかも、そのことを正当化し続けているアメリカのトランプが、相変わらずその核の使用で他国をおどろおどろしく脅していることに道理があろうはずはない。本当に核拡散の防止と核廃絶を望むのなら、自らも率先してその削減と廃棄を推進するぐらいの度量があっても良いはずなのだ。トランプとそれに追従するアベの言動はまさにその真逆と言って良い。

   ただ、合理的に考えるならば、現在の朝鮮半島情勢はアベたちが騒いでいるよりも緊迫したものではない。もし、アメリカが武力を行使したり、あるいは、偶発的にでも武力衝突が発生することを許してしまえば、東アジア全体が耐え難い苦難に見舞われるからだ。しかし、こうした人間の理性への信頼は楽観的すぎると笑われるかもしれない。ただ、恐怖心に操られて、一部の悪どい人間の「利益」(権力欲や金儲け)に奉仕することになってしまうよりは、楽天的にものごとをとらえ、未知の可能性を模索する方が一人の人間として納得できるのではないだろうか。まさしく、日本国憲法9条の実現をだ。

  
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SARO MURIKI

Author:SARO MURIKI
おりこうさんのワンワンです。年齢は、2016年11月現在満10歳です。見てのとおりの柴ですが血統書はありません。性別はオスで、飼い主には、朝夕、45分ずつ2回の散歩を義務付けているVIP犬、正確に言うと、VIDです。文句あっか?!

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