FC2ブログ

NHK[空白の初期被ばく」を観て

  算数が分からない―――浪江町 ヨウ素131による甲状腺被ばく量

   昨日、NHKの『空白の初期被ばく』を見ましたが、私の頭の中で、一年前に見たデータと昨日新聞にも載っていたデータとの間で整合性がつきません。「斜め観」をしていたせいなのか、そろそろ呆けて来たかな?ちょっと、確かめてみましょう。

   約一年ほど前の報道によると、

「床次さんらは昨年4月11~16日、原発のある福島県浜通り地区から福島市に避難してきた48人と、原発から30キロ圏周辺の浪江町津島地区に残っていた住民17人を対象に、甲状腺内の放射性ヨウ素の濃度を調べた。この結果、8割近い50人からヨウ素が検出された。

この実測値から、甲状腺の内部被曝線量を計算した。事故直後の3月12日にヨウ素を吸い込み、被曝したという条件で計算すると、34人は20ミリシーベルト以下で、5人が、健康影響の予防策をとる国際的な目安の50ミリシーベルトを超えていた。

 最高は87ミリシーベルトで、事故後、浪江町に残っていた成人だった。2番目に高かったのは77ミリシーベルトの成人で、福島市への避難前に同町津島地区に2週間以上滞在していた。子どもの最高は47ミリシーベルト。詳しい行動は不明だ。

国が昨年3月下旬、いわき市、川俣町、飯舘村の子ども1080人に行った測定では、35ミリシーベルトが最高値と公表されていた。」(jishin.b5note.com/xn-cesq99l/2452/、あるいは、『朝日新聞』デジタル、2012.3.9 を参照)

   これに対して、昨日の報道は、

 「弘前大被ばく医療総合研究所の床次(とこなみ)真司教授のグループは11日、福島県浪江町の住民の福島第1原発事故で放出された放射性ヨウ素131による被ばく線量が、0.2~4.6ミリシーベルトと推定されると発表した。

 国際原子力機関が甲状腺がんを防ぐため安定ヨウ素剤を飲む目安とした50ミリシーベルトを大きく下回り、床次教授は「被ばく線量が増えればリスクは増えるが、健康的な影響は極めて小さいのではないか」と話した。
 調査対象は2011年7月11日~8月31日、日本原子力研究開発機構(JAEA)や放射線医学総合研究所(放医研)のホールボディーカウンター(WBC)で測定した0歳~60代の2393人。
 ヨウ素131は半減期が短く、事故後すぐに測定しないと被ばく線量が分からない。浪江町民の被ばく線量もほとんど不明だったため、昨年11月、2393人のうちセシウムが検出された399人について分析した。
 床次教授らは11年4月12~16日、浪江町と南相馬市の計62人の被ばく線量も測定。うちヨウ素とセシウムを検出した5人のデータから、セシウムに対するヨウ素の比率を求め、浪江町民の被ばく線量を計算した。
  62人のうちヨウ素が検出された46人の被ばく線量の中央値は4ミリシーベルト(最大33ミリシーベルト)で、床次教授は「推定値と大きな差はなく、信頼できる結果になった」と説明する。
 弘前大は来月以降、被ばくによる染色体の異常の検査を希望者に実施するという。」(『河北新報』)

    さらに、『日本経済新聞』によると、

 「東京電力福島第1原発事故後、福島県浪江町の一部町民が受けた放射性ヨウ素131による甲状腺の内部被曝(ひばく)量は、推定で最大4.6ミリシーベルトだったことが11日、弘前大被ばく医療総合研究所(青森県弘前市)の床次真司教授のグループの研究で分かった。

  国際原子力機関が甲状腺被曝を防ぐため安定ヨウ素剤を飲む目安としているのは50ミリシーベルトで、床次教授は「大幅に低い数字」と話している。

  放射性ヨウ素131は半減期が約8日と短く、事故後すぐに測定しないと被曝量が分からない。浪江町では2011年7~8月、国が住民2393人の放射性セシウムの被曝量を測定、うち1994人は検出限界値以下だった。ヨウ素による被曝量は不明だったため、町が教授にデータの分析を依頼していた。

  床次教授らは事故の約1カ月後に、浪江町や南相馬市の62人のヨウ素被曝量も測定していた。このデータを基に、摂取ヨウ素とセシウムの比率を導きだし、浪江町民2393人のヨウ素被曝量を推定した。〔共同〕」

   報道の趣旨は、結局、福島県浪江町の住民の福島第1原発事故で放出された放射性ヨウ素131による被ばく線量は、0.2~4.6ミリシーベルトと推定され、これは、国際原子力機関が甲状腺被曝を防ぐため安定ヨウ素剤を飲む目安としている50ミリシーベルトより「大幅に低い数字」で、健康に直接影響はない数字である、と言うことでしょう。要するに、この記事それ自体、あるいは、報道それ自体から判断する限り、福島第1原発の事故はたいしたことはなかったということだ。
 
   さて、そこで問題点なのですが、まず第一は、この調査の対象についてです。どうやら、この調査は、浪江町の「一部町民(2393人)」に対して実施されたもののようだが、その一部とはどういう意味なのか。非常に分かりにくい。まず、この「一部住民」は浪江町という地域に住む一部の人々だとするならば、なぜ、2011年に調査した人々の結果を除外して、被ばく線量の最大値を4.6ミリシーベルトだなどというのでしょう。あくまでも、今回調査した2399人についてだと言うのなら、そのことを明確にしておかなければ、大いなる誤解を与えると言わなければならないのではないでしょうか。
   また、「福島第1原発の事故」によって放出されたと言うことが強調されているようですが、その推定を2011年の調査結果当てはめると、87-4.6=83.4ミリシーベルトはどこから来たのか。今回の報告によれば、福島第一原発の事故から放出されヨウ素131はごく微量であったと言う印象を与えるのですが、それでは、この83.4ミリシーベルトは、自然に存在する放射能がこの人だけに集中したのでしょうか、それとも、福島第1原発の通常の運転によって放出されていたものを吸収したというのでしょうか。前回の調査自体が誤っていたということはなさそうです。すなわち、その時の調査におけるヨウ素とセシウムの比率をもとに今回推論したと言うのですから。
   そうなると、〈最低〉こういう結論になります。つまり、「浪江町」とされるこの調査結果からは、2011年に調査された人々の結果が除外されていると言うことです。それでは、どういう理由でそうした〈操作〉がなされたのでしょうか。
 
  私は、考えてしまいます。原発密集県の一つである青森の弘前大学で研究してきた床次教授という方はどんな人なのでしょう。いままで、東北電力や東京電力とどんな関係を結んできたのでしょう。原発推進の安倍内閣の成立を目の前にして、素人ながら、考え込んでしまうのです。
スポンサーサイト



コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

SARO MURIKI

Author:SARO MURIKI
おりこうさんのワンワンです。年齢は、2018年11月現在満12歳です。見てのとおりの柴ですが血統書はありません。性別はオスで、飼い主には、朝夕、45分ずつ2回の散歩を義務付けているVIP犬、正確に言うと、VIDです。文句あっか?!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
ワン・クリック・エリア
おもしろかったらクリックしてね!
にほんブログ村 犬ブログ 柴犬へ
にほんブログ村 にほんブログ村 格闘技ブログ 剣道へ
にほんブログ村 にほんブログ村 政治ブログ 平和へ
にほんブログ村
リンク
QRコード
QR
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる