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ダイヤモンド安保構想―日本の暗雲・安倍〈デジャアベ〉政権(3)

 冷戦あるいは帝国主義時代を彷彿とさせる
         
              「ダイヤモンド安保構想」


   一昨日の『東京新聞』(1/16朝刊)で、『首相のダイヤモンド安保』という記事が出ていたのを皆さんはご存知でしょうか。実は、その前日、私はツイッターでその存在を知り、『プロジェクト・シンジケート』というウエブサイトにアクセスして、Asian's Democratic Security Diamond なる 論文に目を通していたのです。私は外交の専門家では勿論ありませんが、一般ピープルの一人として、ぜひ感想を書いておきたいと思います。

   まず、私の個人的な第一印象は、「なんじゃこれは!恥ずかしい!」というものでした。なぜかというと、私が読んだ限りにおいて、それは第一次大戦頃の帝国主義列強のパワーゲームを〈 déjà-vu 「デジャヴ」〉という感じだったからです。内容的には、中国の脅威を強調し、中国となんらかの対立関係を有する(と思われる)国々と軍事同盟関係を結び、軍事的に中国を封じ込めようというわけです。さらに、その同盟関係に、冷戦時代やネオ・コンを髣髴とさせる「民主主義、法の支配、人権尊重」といった〈価値観〉の共有という装い凝らそうとしているわけですから、まさしく、〈 déjà-vu 「デジャヴ」〉なのです。さらに「滑稽」だったのは、アジアにおけるイギリスやフランスの(軍事的)プレゼンスまで求めていることで(ドイツやオランダはどうした?)、これではまるで『北京の55日』だなどと思ったほどでした。

   ただ、冷静に考えてみても、この構想には、色々な問題点があるように思われました。その一番大きなものは、この構想が現在の複雑な国家間関係(米中は勿論,中印、豪中など)を正確に把握した上でのものなのだろうかということです。つまり、各国は、中国との間に歴史的な紛争や現実的対立はあるものの、貿易関係を中心に、これからの未来志向的な関係を構想しているはずであって、ただひたすら軍事的な緊張関係を高めるが如き安倍構想を本気で受け入れるだろうかは、大いに疑問と思われるからです。『東京新聞』がいうように、インドにしても、オーストラリアにしても、(そして、東南アジア諸国にしても)、こうした意味での「対決姿勢」に距離を置くことは間違いないように思われるのです。とりわけ、それが、安倍氏の「主導権」の下で実現するなどということは、幻想以外の何ものでもないでしょう。

   ただ、確かに、『東京新聞』がいうように、アメリカがアジアにおける自国の軍事負担の軽減という意味合いにおいて、それに一定程度の評価を与える可能性はあると思います。しかし、それは、それ以上でもそれ以下でもないでしょう。そのことによって、尖閣問題に対する現在のアメリカのスタンスが大きく変わることはないはずです。さらに、ウエブサイトのコメント欄でも触れられているように、アメリカは日本のために戦争する気はない、それゆえに、日本は日本独自の(自衛隊ではない)軍隊をもつこと、そして、核武装さえも必要だなどと日本が考えているとなれば、アメリカはそれを絶対に許さないことでしょう(安倍政権は、将来の核武装のために「核燃料サイクル」の継続・維持に執着しているようですが。この点については、市民意見広告運動編『核の力で平和はつくれない』(合同出版)を参照)。

   さらに、アベッチやその応援団の議論における「価値観の共有」とやらは、中国を、「文明の衝突」ばりに、すなわち、漢民族やその文化すらも揶揄するが如き表現になっているのですが、これに対しても「恥ずかしさ」を感ぜざるを得ませんでした。こういった思い上がった『品格』のない議論は、どこかのオピニオン誌では別でしょうが、いたずらに感情的な対立を煽るだけで、広範な国際的信頼を得ることはけっしてないでしょう。

   この安倍構想が、尖閣における「紛争」激化に対する一つの「意欲的」な対応であることは間違いないでしょう。しかし、この問題がこのように険悪化したきっかけは、その領有権の主張とは別に、石原都知事に煽られた野田政権が尖閣を国有化したことに始まるということは再度確認しておくべきことです。さらに、この構想が醸し出している雰囲気―――彼は、石原暴走老人と同様に、本当に中国人が嫌いで、出来るなら軍事的に制圧したいくらい考えているのではないでしょうか―――は、ブッシュ・ジュニアには似ているかもしれませんが、到底真っ当な「大人」の感覚とは思えないものです。すなわち、彼が志向している状況の先には、日本と中国との本格的な敵対が待ち受け、それは、両国間の経済関係を本格的に毀損し、また、「子ども」の火遊びではないのですから、実際に、両国の若者たちの血が流される事態さえ想定されるといっていいかもしれません。しかし、そんなことを望む「大人」はいないし、国家もないのではないでしょうか。すると、「大人」の諸外国とは別に、日本だけが困難な状況に陥るということになる。またしても、彼のおじいさんがやったように、です。心底から、もう〈déjà-vu 「デジャヴ」〉は願い下げにしてもらいたいと思うのです。


   今日も寒いねえ!それもあってか、サーバントさんは、今日も「寒中稽古」に行きませんでした。まあ、僕と1時間散歩するんですね。クックック


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SARO MURIKI

Author:SARO MURIKI
おりこうさんのワンワンです。年齢は、2018年11月現在満12歳です。見てのとおりの柴ですが血統書はありません。性別はオスで、飼い主には、朝夕、45分ずつ2回の散歩を義務付けているVIP犬、正確に言うと、VIDです。文句あっか?!

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