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アルカイダとグローバリズム

        「市場原理主義」への批判的視点を忘れてはいけない


    我〈しもべ〉たる飼い主は、日曜日の午後、なんと僕を置き去りにして、ジョギングに出かけてしまいました。なにやら、心身を鍛えておかなければならないんだそうで、強風の中、片道6キロ―往復12キロ走ってきたんだって。何があったんだろうね


    アルジェリアにおけるいわゆる「人質事件」がテレビや新聞で報道されています。こうした微妙な国際事件があったときには、私は、出来るだけ、外国の新聞にも目を通すようにしてきました。とりわけ、私が信頼しているのは、WEB上の『Guardian Unlimited』(イギリス)です。非常にサックリとしたその報道姿勢と、日本の報道機関では得られなかった情報や日本の報道機関が意図的に触れないようなことも書かれていることが多いからです。たとえば、今回の事件でいえば、北米訛りのあるテロリストによる日本人殺害の様子や、また、日本のテレビや新聞では今回ほとんどふれられていない、麻生大臣の高齢者医療に対する発言(このことについては、後日、取り上げたいと思っています)なども大々的に報道されているのです。

    ところで、多くの犠牲者を出した今回の悲惨な事件に対して私が考えたことは、おそらく、皆さんもそうだろうと思いますが、「なぜこのような事件が起きたのか」、そして、「どうしたらこのような事件が再び起きないようにすることが出来るのか」、ということでした。そして、それらに対する日本のマスコミの報道はどのようなものであったのでしょうか。また、今回の事件に対する政府のこれまでの対応とこれからの対策はどのようなものだったのでしょうか。満足のいく答えは提供されたのでしょうか?私にはそうは思えないのです。

    私の受けた印象から言えば、マスコミの基本的論調は(勿論、全てと言うわけではありません!が)「卑劣な人質事件」ということであり、政府の対策は、結局、海外での自衛隊による武器使用の拡大ということだったと思われます。これで、こうした「テロ事件」を防ぎ、根絶できるのでしょうか?

    つまり、私は、やはり、考えてしまうのです。彼ら「テロリスト」あるいは「ジハード(聖戦)主義者」は、9・11や「自爆」攻撃に端的に見られるように、自らの生命をかけて戦っているのです。なぜそんなことが出来るのでしょうか。彼らは、社会的病質者なのでしょうか、狂人なのでしょうか。その答えは、神風特攻隊の青年たちがそうであったように(アルカイダのゲリラ戦学校は「カミカゼ・キャンプ」と呼ばれていたらしい。ライト『倒壊する巨塔』参照)、おそらく、ノーです。彼らは、真面目な、信心深い青年たちであった可能性が高いのではないでしょうか。そんな彼らが、あのような、一種捨て身の命を賭けた戦いを行う理由はなんなのでしょうか。そして、愚直な私の脳で考えるに、その理由は、強制された場合を除いて、2,3しかないのではないでしょうか。すなわち、(1)想像を絶するような屈辱感、(2)家族や友人・知人を守るため、あるいは、彼らの恨みを晴らすため、です。そして、そうしたことが彼らに起こったとすれば、それが何によってもたらされたかはほぼ想像がつくのです。すなわち、「新帝国主義」とも呼ばれているらしい、「市場原理主義」(グローバリズム)によって正当化された、中東・北アフリカ地域に対する経済的「進出」とそれによってもたらされた生活破壊や貧困、その権益擁護のための、無差別の空爆や地上戦を含む軍事的介入、そして、それに抵抗する勢力に対する徹底した弾圧や拷問(ユーイン・キャメロンの拷問方法などについてはN・クライン『ショック・ドクトリン』を参照)などです。 つまり、そうした経験の中で、死んでもいい、武器を取っても晴らしたいと思う恨みがつくられてきたとしか考えられないのではないでしょうか。そして、こうした認識が正しいのなら、その原因を除去するには、たとえば国際貿易の構造についていうならば、中東・北アフリカ諸国の(一部権力者だけではなく)一般の人々が納得し受け入れることができるような適正な関係を形成する以外に根本的な解決方法はないだろうと思うのです。

   しかし、現在、これらの地域には、私には想像もつかないような、複雑で危険な武力的な対立関係があるようです。例えば、現在のアルジェリア政府は、選挙で選ばれた政権をクーデターで倒し、その後、過酷な弾圧を繰り返してきた政権らしい。そして、今回の事件では、この独裁政権に守られて仕事をしてきた日本人が、テロリスト掃討を第一義と考えるそのアルジェリア政府軍自体の攻撃によって殺害された可能性も高いということなのです。そして、フランス政府も、こうした地域における自国の権益をイスラム過激派から守るために、そうしたアルジェリア軍の行動を支持さえしているようです。(「テロリストとは交渉も、取引もしない」とするアメリカのクリントンなども、基本的に同じ考えだろう。)すなわち、(平和憲法を持った)日本人のこれらの地域での経済活動に対する評価は高かったといわれていましたが、その貯金もあの湾岸・イラク戦争ですでに使い果たし、そこで働く日本人は、イスラム過激派からはアルジェリア政府に協力する敵として攻撃され、さらに、そのアルジェリア政府によっても、フランスその他の政府によっても、自国の利害のために、保護されることはなかったということなのです。

   こうして、一般ピープルたる私は自問することになります。たとえば、息子が会社からアルジェリアでアルジェリア軍によって守られながらする仕事に行けといわれたら、彼はどうすればいいのだろうと。また、息子がそうした企業で働く人々を守るため、〈武器を携え〉、命がけの「ジハード主義者」と戦うためにアルジェリアへ行けと言われたらどうすればいいのだろうと。

   おそらく、私なら言うのではないでしょうか。他の道があるだろうと。



    
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SARO MURIKI

Author:SARO MURIKI
おりこうさんのワンワンです。年齢は、2018年11月現在満12歳です。見てのとおりの柴ですが血統書はありません。性別はオスで、飼い主には、朝夕、45分ずつ2回の散歩を義務付けているVIP犬、正確に言うと、VIDです。文句あっか?!

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